『火星夜想曲』 [本(その他)]
「『火星年代記』の感動を甦らせる」とかカバーの作品解説に書いているので、期待して読みましたが、さすがにちょっと違うかな、という感想。
確かに火星の砂漠に出来た街の、創生から崩壊まで、という物語ではあるけれど、無常観のある『火星年代記』に比べ、住民が各々の欲望や生き方に従って、あるいは突っ走ったり暴走したりするのは、この作品独自の描き方かなと思います。
それの好き嫌いはともかく、同じように語るのは違うかなと。
比較的短い章毎に、街の住民をそれぞれ描いていき、それを積み重ねることにより、全体を構成しているので、それぞれの住民が今どこで何をしているか抑えながら読み進まないとちょっとつらい。あれ、これ誰だっけ? とか、唐突に復活してきやがって、とか、そういうとまどいがあります。
『火星年代記』的無常観よりは、生きるドタバタ、という感触があるので、そこは読む人の好みでしょう。
★★★
2007-02-11 11:07
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